大型犬と暮らすための法規制やマナーガイド

事前学習

「リードは義務なの?」と思う人のために、法規制や交通機関や宿泊制限、そして近隣トラブルを回避するマナーを学びましょう。

リード義務・登録・狂犬病予防法

リード義務と狂犬病予防法を理解しましょう。

リード義務は全国共通ではない

日本には、ノーリードを禁止する法律はありません。しかし、ほぼすべての自治体が動物愛護条例で「公共の場所では係留を義務もしくは努力義務」とされてます。係留とはリードを装着することです。

違反すると1万~5万円の過料を科す自治体もありますので、転居時は必ず自治体の条例を確認しましょう。

狂犬病予防法

犬の登録と予防注射は法律で義務化されてます。

  • 犬の登録:生後91日以上の犬は30日以内に市町村に登録をしなければなりません。登録に要する費用の目安は約3,000円です。
  • 狂犬病予防注射:年1回の狂犬病予防注射が義務です。4~6月は自治体が開催する集合駐車があります。動物病院でもできます。費用の目安は3,000~4,000円です。
  • 鑑札:鑑札と注射済票を常に首輪に装着しなければなりません。注射済票の費用は550円程度ですが、実際には狂犬病注射費用と一緒に支払います。

狂犬病予防法では、鑑札と注射済票を付けないで散歩すると違反となり20万円以下の罰金の可能性があります。

公共交通機関・宿泊施設──大型犬が移動・宿泊できる条件

出かける場合の移動手段と宿泊施設についての規則や制限です。

鉄道(JR 含む)の乗車規則

JR東日本をはじめ多くの鉄道会社の規定は、犬の重量+ケースが10kg以内で、三辺の合計が120cm以内であれば、手回り品料金として290円を支払えば乗車可能です。大型犬は事実上乗車不可ということになります。

大型犬との移動は、マイカーもしくはレンタカー、ペットタクシーを利用することになります。

高速バス・航空機

高速バスでは大型犬が乗車できる会社は見つかりません。

国内航空機は、犬+クレートの総重量が32kg以内が一般的基準です。30kgを超える大型犬は貨物扱いも難しいので、車移動になります。

宿泊施設の制限

現状では、一般のホテルは大型犬と一緒に宿泊できないと考えて間違いないでしょう。一棟貸しのヴィラならば大型犬OKが増加傾向です。

宿泊可能な施設でも、共用エリアではリード装着しマナーパンツ必須のような制限があったりします。2024年以降、大型犬でも等数制限なしの一棟貸しリゾートが増えていますが、予約時に犬種と体重を申告し、追加料金(清掃代として2,000~5,000円)を支払うようなケースが基本のようです。

近隣トラブルを防ぐマナーの基本

排泄トラブルや騒音トラブルは避けなければなりません。

排泄の基本

排泄の基本は、①自宅のトイレで排泄する、もしくは②飼い主が許可した時だけ排泄する、です。飼い主が「トイレ」と言えば排泄できるという訓練をしておけばトラブルはありません。

そこまでの訓練やしつけができない犬も多いでしょう。その場合は水で洗い流すとか、消臭スプレーを持参することも推奨されてます。しかし他人の家の前ではトラブルになりますので、排泄は問題ない場所でなければなりません。

飼い主の許可で排泄することが習慣になれば、豪雨の日に散歩に行けなくても自宅で排便も容易です。

最悪、散歩中に排便する場合は、ウンチ袋で持ち帰り自治体の規則に従って処理しましょう。

無駄吠え対策+防音リフォーム

無駄吠え対策の大原則は「しつけ」です。ここで詳しくは述べませんが、犬は信頼できる親分の前では吠えません。小手先だけの「しつけ」では解決しません。本物のしつけで、穏やかな性格の犬にしましょう。

物理的に防音カーテンや二重窓で音漏れを少しでも低減することもできます。DIYならば、遮音カーテン1.5万円、内窓リフォームなら1箇所5万円~が目安です。

リードマナーと挨拶ルール

散歩では短リードで犬をコントロールし、公園でも伸縮リードは使用しないのが基本です。

他の犬を発見したら、近づく前に犬を座らせて、他の犬がすれちがうのを待つような行動を日常化すると、穏やかな犬になります。

まとめ:安心の大型犬ライフの3本柱

この3本柱で大型犬との楽しい生活が始まります。

  1. 狂犬病予防法と自治体の条例を遵守し、鑑札や注射済票を常時装着
  2. 公共交通の制限を理解し、マイカーやペットタクシーで旅行を計画。
  3. 排泄のしつけを徹底することを社会的責任と自覚して近隣トラブルを回避。

次は【大型犬オーナーの体験談&Q&A─リアルな声で学ぶ失敗しない飼い方】で、先輩オーナーの失敗談から学びましょう。

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