犬の散歩で迷惑をかけない最低限のしつけ

成犬の時期

もし迎えた犬が穏やかな性格の飼いやすい犬ならば、しつけで苦労することは少ないでしょう。しかし、散歩で理想的な犬を連れている飼い主は少ないのも現実です。ここでは理想論になりますが、散歩に関するしつけをまとめます。

トイレ

犬は散歩が大好きです。でも住宅地ではトラブルも発生します。

犬が嫌いな人もいる

都市部の住宅地ほど人口も多く、犬を嫌う人も多いものです。自宅の前でオシッコされたりすれば苦情トラブルになります。マナーとして水をかけて洗浄したりしますが、嫌いな人にとっては意味がありません。

小型犬なら抱いて立ち去ることができますが、大型犬では無理です。周囲には犬が好きな人だけではないことを忘れてはいけません。

散歩トイレの理想

散歩中のトイレの理想形です。

  1. 散歩中には排泄をさせない。トイレは家で済ます。
  2. 飼い主が許可したときにだけ排泄をさせる。

どちらもハイレベルです。実際に、盲導犬や警察犬は許可がなければ排泄をしません。

目指すべき理想

前記の理想形は同じことです。そして犬のトイレの教え方も同じです。

大型犬の場合は、毎日決まった時間に外に設置したトイレなどに排泄させることが多いようです。この習慣も子犬の時期からトレーニングした結果です。家庭内だけで終わらずに、このトレーニングをさらに続けて散歩の排泄まで頑張れば最高です。

しかし、犬の集中力は家庭内と外では格段に違います。外でのトレーニングは難しいのです。

家でトイレシートを敷くと排泄する習慣がついた犬が、外でもトイレシートを敷くと排泄するようになったという例があります。

努力と根気が必要なことですが、なんとか排泄をコントロールできるようなしつけをしたいものです。

マーキング

マーキングとオシッコはまったく違うものです。大型犬の飼い主なら違いを理解しておきましょう。

マーキングとは

犬のマーキングとは、オシッコで自分のニオイをつける行為です。犬の本能である「支配性の悪い心理」による行為なので、穏やかに暮らす犬には必要のない心理です。

トレーニング

マーキングもご近所トラブルの原因になります。犬についての知識がない人にとっては、オシッコでしかありません。

マーキングをさせないトレーニングはトイレ以上に難しいことでが、方法としては単純です。マーキング直前に「ダメ」という飼い主の意志を伝えます。同時に禁止された犬のストレスを飼い主がしっかり受けとめてあげる行為を繰り返すだけです。

言葉では単純なんですが、難しいトレーニングです。「ダメ」ということを確実に犬に伝えなければなりませんし、「ダメ」のタイミングも重要です。さらに、犬のストレスを受け止める行為も忍耐力が必要です。

口で言うほど簡単ではありませんが、マーキングをしない犬に育てられたら最高に楽しい散歩ができるでしょう。

マーキングをさせない教育は、単なる行動制御ではなく「人間社会は安全だから縄張りを主張する必要がない」ことを教えてあげることなんです。

前を歩かない

犬が人間の前を歩くということは、しつけの観点から悪いことです。でも大多数の犬は先頭を歩いて飼い主をリードしてます。

アイコンタクト

犬が完全に主導権をもって歩いています。自分がリーダーということです。飼い主の姿など見ていません。

前を歩く位置よりも、前を歩く心理が問題なのです。警察犬のようにピッタリと左側に付いて歩く必要はありません。多少前でも、常に飼い主を見ていることが重要です。犬が常に飼い主と「アイコンタクト」をとっていればよいのです。

トレーニング

犬が先頭を歩きだしたら、リードを張って犬の首に「ダメ」ということを伝える刺激を与えます。犬は首への刺激で「ギャフン」と言うでしょう。すぐに引き寄せて、犬のストレスを飼い主が受け止めてあげます。最初は受け止めの時間が長くなるかもしれません。

これを繰り返すと、犬は常に飼い主を見るようになり、リードを引っ張ることがなくなります。

ここで注意しなければならないのは、「刺激」だけで「受け止め」が不足すると、犬が飼い主に怯えるようになります。「笑わない子ども」になります。この記事を読んだだけで、安易に真似はしないでください。

まとめ

小型犬は抱き上げてしまえば、悪さができません。大型犬は、しっかり制御する必要があります。散歩は犬にとって、社会と接触できる機会です。

理想のレベルではないにしろ、理想に近いレベルまでトレーニングを頑張って楽しい愛犬との生活を送りましょう。この記事で記載しているトレーニング方法は森田式のトレーニングです。単なる知識として読んでください。安易に真似はしないでください。興味があれば「森田式のDVD」参考にしてください。

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