熱中症は人間だけの病気ではありません。犬も人間と同じように熱中症になります。重症の場合は死んでしまいますので飼い主が十分に注意をしてあげなければなりません。
熱中症とは何でしょう
熱中症は暑さなどで体温の調整ができなくなり、体温が上昇してしまい体のあちこちの機能が低下して最悪の場合、死に至る病気です。
暑い炎天下の日中の病気のイメージがありますが、夜でも環境によっては発症します。また人間のように汗を蒸発させて体温調整ができない犬は湿度が高いことだけでも熱中症になる可能性があるようです。
犬は暑さに弱い動物です
大型犬は小型犬よりも暑さに弱いと言われています。セントバーナードなど誰が見ても暑さが苦手そうです。寒い地域の出身の犬、シベリアンハスキーやサモエドなども間違いなく暑さが苦手です。あれだけの毛皮のコートを着ているわけですから、どの犬でも暑さには弱いはずです。
気温と寿命
以前の話ですが、首都圏のセントバーナードの寿命は8年、北海道では10年と言われていたことがあります。暑さだけの問題ではないのかもしれませんが、やはり犬は暑さに弱いことは間違いありません。
筆者の愛犬はジャーマンシェパードですが、冬は雪が降ると大喜びで元気に走り回ります。でも夏は外に出たがりません。
短毛でも暑さに弱い
短毛の犬種は暑さに弱いようには見えませんが、ブルドッグやボクサーのような鼻の低い犬は体温調整が苦手なようです。これは簡単に言うと下を出して「ハアハア」する力が弱いということのようです。
また人間でも糖尿病などの生活習慣病の人は熱中症になりやすいようです。最近多いメタボな犬も注意が必要です。
熱中症の症状とは
では熱中症とはどんな症状なのでしょうか。
注意すべき症状
ハアハアと呼吸をしながら元気がなくなり目が充血していたら熱中症のようです。ハアハアと苦しそうによだれを大量に出したり嘔吐や下痢も熱中症のようです。いつもよりハアハアと元気がなければ熱中症を疑いましょう。
飼い主が呼んでも反応しなくなったり、痙攣したりするようなら危険な症状です。熱中症は動物病院へつれて行かなければ治療の方法がありません。のんびりと観察するような余裕はありませんので、気が付いたらすぐに病院へつれて行きましょう。
応急処置
病院へつれて行く途中でも犬の体温が上がってしまうと危険な状態になりますので、出発前に犬の体温を下げることを優先しましょう。
軽度の症状の場合はすぐに水を飲ませたり、体に水をかけるなどして体温を下げましょう。保冷材などで頭を冷やすことも効果的です。熱中症は脳がダメージをうけると致命的です。緊急時ですから扇風機でも何でも使いましょう。
車に乗せる前に、車内の温度はエアコンで十分に下げてましょう。
犬の暑さ対策
犬の暑さ対策のグッズは夏になると数多く販売されています。放熱効果のあるアルミや大理石のようなマットなどよく見かけます。しかしそんなグッズだけではダメです。
エアコンを使う
部屋の温度を下げることが確実な暑さ対策です。エアコンで涼しくしましょう。
扇風機で少々の風を送っても涼しく感じるのは人間だけです。部屋全体の温度を下げてあげなければ犬は涼しく感じません。人間の体感温度ではなく温度計と湿度計を置いて管理しましょう。
家全体を冷やす必要はありません。犬がいる部屋だけでもエアコンで涼しくしてあげましょう。犬はその場所で過ごします。
外飼いは厳禁
まさか、外で犬を飼っている人はいないでしょうね。絶対に室内で飼ってください。気温上昇の現在、犬を外で飼うことは虐待です。虐待ではないと言う人がいれば、裸足で犬のそばに立ってみなさい。
外で犬を飼っている人は、室内で飼ってください。人間と同じところで生活させれば良いだけです。犬は室内で飼うものです。
外出は注意
犬は裸足です。夏は注意が必要です。
路面温度も注意
夕方になっても、アスファルトは熱いままです。人間も一度裸足で歩いてみるとわかりますが、歩けないほど熱く感じるときがあります。
散歩に出かける前に、路面を手で触って温度を確認してください。
昼の直射日光も注意
言うまでもないでしょうが、昼の外出はやめましょう。人間は用事があるので暑くても外出しますが、犬は昼に外出する必要がありません。
アイテムは併用
犬用のアイテムも使用しましょう。でもエアコン前提のアイテムです。
室内で使用する涼感マットのようなものも効果はあるようです。アルミ板も放熱効果があるようですが大型犬用のアイテムは少ないです。
犬に着せるアイテムも室内では効果があるようです。見た目は悪くなりますがピッタリしたシャツは犬が涼しく感じるようです。
どんなアイテムを使ってもよいと思いますが、大前提はエアコンで室内を涼しくすることです。エアコン+アイテムと考えましょう。
まとめ
これからは日本の平均気温は上昇すると思われます。熱い季節が長くなります。人間の暑さ対策も真剣に考えなければならない時代です。一緒に愛犬の命を守ることも考えましょう。
暑い季節になる前でも、ある程度の気温を超えたら、犬のためにエアコンを使いましょう。犬の居場所だけでもエアコンを使えば犬の熱中症は防ぐことができます。
日中、留守番をさせている家では必ずエアコンを使いましょう。