大型犬にかかる費用を解説ー初期費用から月々のランニングコストまで

事前学習

「犬の生体価格だけで決めると、あとで家計が悲鳴を上げる…」大型犬との暮らしは「初期投資+毎月の固定費+突然の医療費」セットです。ここでは具体的な相場と家計管理のコツを最新データでまとめました。

まず押さえたい初期費用

大型犬の購入価格、マイクロチップやワクチン接種料金が必要になります。これらの費用は各地で若干異なる場合があります。

購入費(または譲渡費)

大きく分けてブリーダーやショップでの購入か保護犬になります。

  • ブリーダー直販の相場は15万〜80万円、平均約30万円(ゴールデン・レトリバー直近3か月成約価格)
  • 保護犬の場合はワクチン・避妊去勢実費のみ(3万〜5万円)が一般的。

ワクチン・登録・マイクロチップ

  • 混合ワクチン(5~8種):1回5,000円~8,000円が目安です。子犬の時期は2~3回接種が必要です。
  • 狂犬病ワクチン:1回5,000~8,000円が目安です。年1回の法廷義務です。
  • マイクロチップ装着:チップ本体2,000~5,000円+施術3,000~10,000円が目安です。2024年以降の販売犬は義務化されてます。
  • マイクロチップ登録:オンライン申請なら400円、書類による申請なら1,400円です。

基本アイテム一式

基本アイテムの価格の目安です。初期費用の合計目安は約50万~90万円です(購入費+医療手続+アイテムすべて)。

カテゴリXLサイズの相場耐用年数
ケージ・クレート20,000〜30,000円5年以上
ベッド&マット8,000〜15,000円1〜2年
食器・給水器5,000〜8,000円2〜3年
首輪・ハーネス・リード8,000〜12,000円1年
その他(ブラシ・爪切り等)5,000円前後都度交換

月額ランニングコスト

目安としては食費+消耗品+保険料+予防薬の合計月額20,000~40,000円になります。

フード・おやつ

成犬のラブラドールレトリーバー(30kg)なら、ドライフードが月5~8kgとして5,000~12,000円が目安でしょう。

さらに関節サポートやグレインフリーなどのプレミアムフードなら1.5倍位になります。

トイレ・シャンプー・日用品

消耗品のようなものや夏季の予防薬が必要になります。

  • トイレシーツ等の消耗品:月額3,000~5,000円(XLサイズ)が目安です。成犬になってから屋外にトイレを設置できる場合は必要なくなります。
  • シャンプー・トリミング:トリマーに依頼する場合は月額5,000~12,000円が目安です。自宅でシャンプーする場合はシャンプー代のみです。
  • 予防薬(フィラリア・ノミダニ):年額3,000~5,000円が目安です。フィラリア予防薬は4~11月の期間投薬します。動物病院から手に入れることが多いですが、ネットショッピングでも購入できます。

ペット保険料

保険の加入は任意です。0歳~10歳の大型犬70%補償プランなら月額2,300~5,900円が相場です。
例えば、楽天「スーパーペット保険」の0歳大型犬の場合は、通院付き70%補償で月2,470円、10歳時に月5,270円に上昇します。(2025年5月現在)

大型犬ならではの医療費リスク

急な出費として医療費のリスクがあります。

代表的な手術費用

  • 胃捻転整復の場合の手術なら、20万~30万円の医療費が必要になる可能性があります。
  • 前十字靭帯断裂なら、25万~70万円の医療費が必要になる可能性があります。
  • 椎間板ヘルニアなら、35万~45万円の医療費が必要になる可能性があります。

予防医療費と長期管理

年間ワクチンや健康診断のために年3万~5万円を見込んでおきましょう。7歳以降の老犬の時期には慢性疾患管理でさらに年10万~20万円をプラスする覚悟をすると安心です。

ペット保険を選ぶ4つのチェックポイント

大型犬の医療費は高額になります。ペット保険を選ぶには以下のポイントをチェックしましょう。

  1. 穂量割合と自己負担:70%補償でも高額手術時に自己負担が10万円超えるようなケースもあります。
  2. 年間支払限度額・1回上限:胃捻転・靱帯断裂は1回20万円超えなので、1回上限なしのプランが安心。
  3. 年齢による保険料の上がり幅:大型犬は10歳で加入時の約2倍になる商品が多い。シュミレーションが必要。
  4. 通院補償・リハビリ特約:関節疾患の物理療法は1回5,000円前後です。通院補償付きプランが安心です。

まとめ:月々の固定費と突然の医療費を二段階で備える

  1. 初期費用は50万〜90万円を目安に、迎え入れ前に一括準備する。
  2. 毎月の固定費は2万〜4万円を口座自動振替で管理し、変動費は家計簿アプリで可視化する。
  3. 医療費リスクには貯蓄+ペット保険で備え、老犬の時期の出費もライフプランに反映できます。

これらを押さえれば「思ったよりお金がかかる…」という後悔をしなくて済みます。次は【大型犬の食事と栄養管理ガイド─フード選び・給餌量・肥満対策】で、大型犬の食事管理を学びましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました