犬の死(死期)が近づいたら準備すること、ペットロスにならないために

犬の墓老犬の時期

大型犬の寿命は以前は10年と言われていたものですが、最近では食事を含めたすべての環境が良くなっているので10~12年位に延びているのではないでしょうか。結果としてそれ以上長生きの犬もたくさんいますが、飼い主としては病気もせずに元気でも10年を超えたら覚悟をしておくべきでしょう。さらに60キロを超えるような超大型犬は寿命が7年とか8年とも言われますので、大きな犬ほど早く覚悟しなければならないかもしれません。

覚悟をして死んだときの準備をしておくことは、犬の死を望んでいるように誤解されるかもしれませんが、そうではありません。避けられない犬の死を受け止めて、後悔しないためにもしっかりと準備をしておくことも大切なことです。

犬の死の兆候とは

病気にもならず健康で過ごしてきた犬ならば死期が迫っていることを知らせてくれます。ある程度の年齢になっていれば犬からのサインを理解して準備を始めましょう。

ほとんどの犬は加齢とともに足腰が弱くなりヨタヨタと歩いたり、階段のような段差を登るのが困難になってきます。特に後ろの足が弱って家の中でもフラフラするようになったら急激に歩けなくなることもあります。飼い主が感じるほどの足腰の変化があればサインと思いましょう。

食事もとならなくなります。老犬になれば食欲がなくなりあまりフードを食べなくなることは一般的です。しかし死期が近づいている犬は全く食べようとしなくなります。これは内臓が急激に弱くなり消化する能力がなくなるためです。残念ですが犬の肉体は死への準備を始めていることになります。

消化能力がなくなれば下痢も続きます。食事をしなくても下痢は続きます。食欲がなくなる前に下痢が始まる犬もいるようです。どちらも内臓が衰えることによるものですから、飼い主の介護ではどうしようもありません。
病院に連れて行くこともできますが、寿命が近づいているのであれば治療で回復するものではありません。点滴で栄養を入れても消化吸収することができないわけですから、病院は意味がないように感じます。

食事をしなくなってからどのくらい生存するかは犬によって差があるようですが、数日から10日位が一般的です。例外的にそれ以上のケースもあるようですが、数日と考えて準備をしましょう。

水も飲めなくなってしまったら覚悟しましょう。最後は動けなくなり横になったまま呼吸が不規則になります。犬によっては痙攣するような動きもあります。この状態になれば飼い主として側にいて声をかけてあげましょう。そして最期を看取ってあげましょう。

犬は目を開けて死にます。最後を看取ってあげたら死後硬直が始まらないうちに目を閉じてあげましょう。犬の瞼は人間と少し違うので上下から指で挟んで目を閉じてあげましょう。しばらく押さえていると閉じたままになります。

犬が死んだらすること

犬が死んだら埋葬しなければなりません。犬は法律上は「物」なので必ずしもお墓に埋葬する必要はありませんが、放置すれば腐敗するので何らかの方法で埋葬することになります。

私有地であれば、犬をそのまま土に埋めても問題ありません。他人の土地ではダメですが、自分の家の敷地もしくは自分の土地であればそのまま埋葬してお墓を作ることができます。ただし大型犬が土に返るまでは永い時間が必要なのでお勧めしません。火葬してから埋葬することをお勧めします。

火葬にはいくつかの方法があるようです。最近では出張火葬を行ってくれる業者が多くなりました。これは火葬設備付の車両で2~3時間程度で火葬してくれるものです。しかし車両で運べる設備では大型犬を火葬するには能力不足のようで、大型犬の場合は火葬場へ持ち込まなければならないことが多いようです。

インターネットで検索すれば地域のペット火葬業者が複数見つかりますので調べてください。

どの地域にも公営のペット火葬場がありますので、公営の火葬場を利用する方法もあります。公営であれば大型犬でも問題なく受け付けてもらえます。

火葬してしまえば埋葬するのも自宅で保管するのも容易です。

飼い主として事前に準備すること

個体差はあるものの犬の死の前兆はほとんどが共通します。絶対に必要になるものもありますので事前に準備をしておきましょう。何度も言いますが事前の準備は犬の死を望むものではありません。犬に対する最後の愛情です。

棺(棺桶)とドライアイスが必要です

民間業者へ火葬から葬儀まで依頼するならば必要ないかもしれませんが、火葬場へ犬を持ち込むならば棺に入れなければなりません。燃える素材の箱ならば何でも良いのかもしれませんが、一般的には段ボール製の棺が使われます。普通の段ボール箱でも受け付けしてもらえますが底が抜けないような構造の箱でなければなりません。

大型犬の棺はペットショップでも販売していないことも多いので事前に購入しておきましょう。アマゾンのようなインターネット通販で探せば購入できます。

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また火葬場へ持ち込む場合は、すぐに持ち込めないこともあります。最近はペットブームなので火葬場も忙しいようです。火葬場の事情によっては一日か二日位自宅で安置しなければならないこともあります。その場合には犬の死体の腐敗を遅らせるためにドライアイスが必要になります。小さなものでなく5kgとか6kgのような大きなブロック状のものが必要です。これは業務用のサイズなので製氷業者のような専門の業者でなければ購入できません。最近ではペット葬儀用のドライアイスを販売する業者がありますので事前に探しておきましょう。

その他に必要なもの

オムツが必要になることもあります。足腰が弱くなり寝たきりになってしまうとオムツが必要になります。人間の介護と同じです。しかし大型犬のオムツは売っていません。人間のオムツを使いましょう。ドラッグストアでも売っています。人間用のオムツに尻尾の穴をあけて使いましょう。一日か二日のことかもしれませんが寝たきりになれば下痢をしていると思います。お腹やお尻周辺の毛はバリカンで剃ってしまっても良いかもしれません。床も汚れますのでトイレシートのようなものを敷いてあげましょう。

必ずしも必要かどうかわかりませんが、食欲がなくなったときに栄養剤のようなものを与えるならば注射器のようなスポイトが必要になります。水も与えることができます。実際には犬の体力がなくなっていますので犬は飲み込めないかもしれませんが、飼い主の気持ちとして与えたいということならスポイトを購入しておきましょう。

オムツもトイレシートも必要なときにどこでも購入できるものですから、慌てる必要はありません。

ペットロスにならないために

誰でも一緒に暮らした家族が死んでしまえば、どうしようもなく悲しくなります。少しでもペットロスにならないためには犬が死亡するまでに、飼い主ができるだけのことをしてあげることではないでしょうか。

犬のサインを感じたら24時間介護をしましょう。仕事を休んで一緒にいてあげましょう。犬だって自分の体の変化に不安です。家族である飼い主が一緒にいて安心させてあげましょう。

歩けなくなっても、犬は外へ出て遊びたいと思っています。ホームセンターで大きな台車を購入して、台車に乗せれば散歩ができます。台車は3日しか使えないかもしれませんが犬にとっても飼い主にとっても意義のある3日ではないでしょうか。
やれるだけのことは全部やった、体力も気力も使い果たすくらいの世話をすればペットの死を受け入れられるのではないでしょうか。

まとめ

繰り返しになりますが、しっかり準備をしてペットの死を受け入れましょう。悲しいことですが避けられないことでもありますので、飼い主の責任として見送ってあげましょう。そして死んでからも毎日会話をしてあげましょう。天国でまた会おうと言ってあげましょう。そうすれば犬も天国で待っていてくれるでしょう。

最後に保健所等への死亡届も忘れないでください。またペット病院への連絡もしておけばダイレクトメールも届かなくなります。

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